この年は天候不順で、梅雨が明けない年だった。こんなことが５年に一回ぐらいある。
夏休みに入って天気予報を見ながら、３日待った。 
少しの好転傾向が見えて木曜日夜の松本行き特急に乗った。 白馬の駅近くのホテルに一泊。 
翌朝、ガスの巻く中をゴンドラとリフトを乗り継いで、標高1830mの八方池山荘に向かった。
  

観光客と一緒に、山荘から八方尾根へ。 
木道が出てきたころ、尾根筋の八方ケルンが見えた。尾根は近い。
  

八方池に着いた。 池の向こうに白馬岳が見えるはずなのに・・・・、惜しい。
  

霧の中で、足元の草花を見ながら歩いた。
  

ふっと、ガスが薄くなったとき、急に小屋がみえた。今日は楽なコースだった。
  

山小屋に着いてすぐに、ガスが晴れてきた。
   

ガスが流れる中で、山荘わきの広場から、ときどき 唐松岳の頂上が見えた。
  

翌朝、４時起床。 みんなで小屋の裏に出て東の空を待った。  気温13℃
  
   

上にも下にも雲がある中で、雲海の彼方から太陽が顔を出した。
    

日の出のすぐあと、西の空に虹が現れた。
北の唐松岳から南の五竜岳にかけて、おおきなおおきな虹だった。 
  

虹の橋は五竜岳の上まで、180度

西の空、雲が少し動いて、剣岳が顔を出した。
   

山小屋を発つ準備をしてから、空荷で唐松岳頂上を目指した。
雨がぱらついてきたので、レインコート姿に変えた。
    

頂上は狭かった。 
晴れたいたら、西は剣岳、北に白馬岳、南は五竜岳から連なる北アルプスの峰峰が見えるのに・・・、でも、雲の晴れ間から、ときどきでも見えただけ、ラッキーだった。

唐松岳頂上で、一時だけ顔を見せてくれた五竜岳、どっしりした大きい山だった。いつか登りたい。
  

これから山荘に戻って、下山開始。 
この山荘は絶好の立地で、東西の展望が素晴らしい。 建てた人に感謝。
    

登るときは上だけ見ていて気づかなかった。 
山小屋の手前の砂礫地帯にコマクサの群落があった。
   

丸山ケルンの手前で、下山路がよく見えた。これから、あの雲の下へ。
   

下山の途中で、主脈尾根を振り返ってみた。
2500mあたりから、唐松岳が見えた。 尾根の東面は荒々しい。